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ありがとうございました・・・
2009/12/30(Wed)
あと一日で今年も終わりですね・・・

いつ止めてしまうことになるか、と思いつつ始めたこのブログも、
なんとか無事に年を越せそうです。

これもひとえに、支えてくださった皆様のおかげです。

ほんとうに、ほんとうにありがとうございました m(_ _)m

今年最後のイラスト・・・全然この季節には相応しくないのですが、
僕なりの、言葉にはできないいろいろな想いを込めて、『大きくなったね・・・』
というタイトルをつけました・・・

皆様、どうぞよいお年をお迎えください (^^)


※ バタバタしていて返事ができそうにありませんので、
  申し訳ありませんがコメ欄は閉じさせていただきます (^^ゞ


大きくなったね・・・

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「地デジカ」に罪はないけれど・・・
2009/12/21(Mon)
いつもご訪問&コメント、本当にありがとうございます m(_ _)m
感謝の想いを表すためにも少しでもみなさんのためになるものを、とは思ってはいるものの・・・
はっきり言って今日の記事はどうでもいいような内容なので、読んでいただくのも恐縮なのですが、
思っていることをつらつらと書いていきたいと思います。

以前から、ちょっと頭に来ていたこと・・・
それは、テレビの画面の右上に出ている「アナログ」という白い文字・・・
いかにも、
「あんたとこ、まだアナログでっせ~・・・世の中ではこんだけ『地デジ、地デジ』と叫ばれてるのに、
 まだアナログでっせ~・・・ええかげん、さっさとデジタルに替えなはれや~」
といつも言われているようで、ほんと、うっとうしかった <`ヘ´>

僕は、けっこう天邪鬼(という表現が適当なのかどうかわかりませんが)で、
世間が注目しているものをワザと無視するようなところがあって、
この 『日本全国さっさと地デジ化したるで計画』 みたいなものに対しても、
「ふざけんなよ~、総務省!! おまえらが命令したら、みんながすぐ言うこと聞くと思ったらアカンで~。
 我が家はギリギリまでネバるからな~」
べつに総務省に対して何か個人的な恨みがあるわけでもないのですが、そう固く心に決めておりました。
それに、我が家はケーブルテレビを入れてますので、いざとなったらそこに頼んでチューナーさえ交換してもらえば、
テレビやらデジタルチューナーやらを買い換えなくても地デジが見られることはわかっていましたから、
「本当にギリギリまでアナログのままで行ったるで!!」
と思ってたんです。

ところが・・・
先日、マンションの大規模改修の関係で、ケーブルテレビ局の人がやって来たときに、
「今のアナログのケーブルテレビは、来年の春までで終了します。
 あとはデジタルに移行していただくか解約されるか、どちらかになります」
と言われたんですよ。
さあ、これは困った・・・
僕は映画が大好きで、ケーブルテレビを利用して、いろんな映画をDVD-Rに焼いてたんですよ。
それに、家内も韓国ドラマが好きで、そういったチャンネルをよく見ています。
したがって、解約するということはまず考えられないので、自然と「デジタルに移行」という方向しか残りません。
まあ、それもギリギリまで先延ばしにしてやろうか、とも思ったのですが、
「春」と言えば、何かと慌しい季節です。
そんな慌しい中で、家に接続の工事に来てもらうのは、ちょっとイヤやなあ・・・と思ったんです。
そこで、
「わかりました、デジタルにします」
と言ってしまい、先週の金曜日にはデジタルチューナーが取り付けられたのです。
ただその際、「このDVDレコーダーで、今までどおり映画をDVD-Rに焼くことができますか?」
と何人もの人(ケーブルテレビの営業マンやら工事に来た人やら)に聞いたのですが、
おおむね「大丈夫だと思います」という答えばかりでした。

ただ、そういう答えは聞いていたものの、はっきり言って信用していませんでした。
我が家のDVDレコーダーはけっこう古くて、「こんなので本当に録画できるんかいな?」と思っていましたから。
そして案の定、今までのように番組をDVD-Rに焼けなくなってしまいました・・・(T_T)
焼けるのは、DVD-RWのVRモードでだけ・・・(>_<)
(すいません、なんかややこしいというか、どうでもいい話で・・・m(_ _)m)
まあ要するに、今までどおりにはいかなくなった、というわけなんですよ。
もちろん、時間とお金をかければ、それなりに対応策はあるんですけど、今のところ、そこまでしようという気もないですしね。
そこで思うんですけど・・・

失礼な言い方になるかもかもしれないけど、
これだけ毎日あちこちで、「地デジ!!地デジ!!」と叫ばれているわりには、地デジに関する情報としては、
「地デジはデジタルなんやから、アナログよりもキレイな画像になる」
ぐらいの認識しかない人たちもけっこういるように思います。
まあこの「キレイな画像になる」っていうのは大きな特長だから、それでもいいとは思うんですけどね。
ただ、地デジ化されることで、国民はいったいどれほどの恩恵を実際に受けることができるのか・・・
PRされているのは良い点ばかりで、デメリットなんてみんなほとんど知らされていませんよね。

たとえば・・・
この前も「地デジの電波は強力なんですよ!!今まで見られなかった場所でも、キレイに映ります!!」
なんてNHKで言ってましたし、実際に、
「ああ、今までうちはテレビの映りが悪かったけど、地デジになったらいろんな番組がキレイに
 見られるんやなあ・・・ありがたいこっちゃ・・・」
と喜んでおられる山間の集落の方たちもおられると思います。
けれど、これは決して、「日本全国どこでも必ずキレイに映る」というわけではないんですね。
たしかに地デジのUHF帯の電波は反射性が強い分、電波環境が改善される場所も出てくることは事実です。
でも、直進性が強いこの電波は、同時に受信障害も起こしやすく、その強さがある一定の水準に達しなければ、
まったく映像が見られなくなるのです。
つまりは、地デジの電波は、『オール オア ナッシング』 的なものなのです。
今までゴーストやノイズ混じりの映像ながら、それでも毎週 『月9ドラマ』 を見ることができていた、
〇〇村にお住まいの 松茸シメジさん(82歳)← 誰? は、
「こんなことなら、地デジなんかにならんほうがよかった・・・」
と嘆いておられました・・・
なんてことにもなりかねないのです。

・・・と偉そうには書いていますが、僕も地デジについては知らないことの方が多いです。
それに、「キレイに映る」という以外にも、きっといろいろといい面があるのも事実でしょう。
でも、それは、こんなに大金を投入してやっているのだから、当然と言えば当然のことです。
逆に言えば、ただ単に「キレイな映像」のためだけにこんな大々的なことをしているのであれば、
税金の無駄遣い以外の何ものでもないですよね。
肝心なのは、そのメリットのすべてを国民がきちんと理解できて、
さらには上手に地デジを使いこなしてその恩恵を十分に受けることができるのか、
ということなのです。

うちの両親は、おそらくですが、きっといまだにビデオの予約さえできないと思います。
「こんな時代にそりゃおかしい」とお思いになるでしょうか・・・?
でも、けっこうそういう人たちは多いんじゃないでしょうか・・・
お年寄りだけではなく、うちの家内や娘もそうですけど、女性にもこういうのって苦手な方がけっこう
おられますよね?(あ、お年寄りや女性を蔑視してるわけじゃないですよ)
こういう人たちが、地デジの機能をフル活用して、その恩恵に十分与るなんてこと、想像できますか?
たしかに、本人の努力次第と言えばそれまでですが、残念ながら、僕には想像できないです。

地デジ用のテレビやチューナーの宣伝はものすごく派手になってきて、
「ともかく製品さえ買えば、それだけで誰でも平等に地デジの恩恵に与れる・・・」
そんな雰囲気さえ漂っているように思える今日ですが、
おそらくはそこまで簡単な話じゃないですよね・・・
きっと、ボタン操作ひとつ理解できなくて、困り果てる人たちも増えるのではないでしょうか。

キレイで便利な地デジ・・・いろんなことを理解できて使いこなせる人たちは、そう実感できるでしょう。
でも、それはごく一部の人間だけ・・・
今のままでは、そういうことにもなりかねないと僕は思います。
利便性ばかりを優先させ、それを使う側の人間たちのことはいつも置いてきぼり・・・
この国のそういう実態をあらためて浮き彫りにするような結果にならなければいいのだが、と祈るばかりです。

長文、失礼いたしました。
おつき合いいただいて、ありがとうございました m(_ _)m


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遠い夏の日のちょっと不思議な話・・・その6
2009/12/11(Fri)
Yくんの話の内容は、実に奇妙なものでした。

僕たち三人と別れた後、立ち込める霧にもかかわらず、
Yくんは順調に正規のルートを見つけながら、どんどん前進していったそうです。
僕たちが右下方へのまちがったルートを選択した場所(つまりは今いるところなのですが)でも、
Yくんはまったく躊躇なく、正しい道を選択できた・・・
というか、Yくんにはなぜか正しいルートしか見えていなかったようです。
そして、Yくんは、ある大きな岩の手前までたどりつきました。
するとその岩の向こう側から、たくさんの大きな話し声が聞こえてきたそうです。
自分の背丈よりもずっと大きな岩なので、その人たちの姿は見えません。
けれど、けっこうな人数の団体がいて、お茶を沸かしたりお菓子を食べたりして、にぎやかに話をしながら休憩しているのはわかったそうです。
その岩を乗り越えてまだまだ先まで偵察に行くこともできたのですが、
僕たち三人との距離があまりに開きすぎるのも良くないと思い、Yくんはその場で僕たちを待とうと考えました。

ところが・・・突然・・・
ほんとに突然、その騒がしいまでの声が一斉にピタッ・・・と止みました。
不思議に思ったYくんは、その岩を乗り越えて反対側を見に行きました。
すると・・・
そこにはひとりの姿もなく、また今まで人がいた形跡すらもまったくなかったそうです・・・

「これはおかしい・・・何かあったのかもしれん・・・」
Yくんの脳裏にも、ふとイヤな予感がよぎったそうです。
そして、急いでもとの道を引き返し、僕たちと合流したのでした。

つまり、僕たちがまちがえて下りの道を選んでしまって、また引き返してきたときには、
Yくんは全然ちがう場所にいたことになります。
当然のことながら、あの笑い声の主もYくんであろうはずがありません。

互いの話の後、釈然としないまま、それでも目的地へ向かわないわけにはいかず、
僕たちは歩き出しました。
幸いにして、それからはもう迷うこともなく、小屋まであと200mの地点までたどり着きました。
しかし、ここからが最後の難所・・・
ほぼ垂直としか感じられない岩の壁を、よじ登っていかなければならないのでした。
しかも、槍ヶ岳登頂の際はザックを小屋に置いておけたので手ぶらでしたが、この壁はその重いザックを背負ったまま登らなければなりません。
さらに、悪いことにとうとうポツポツと雨が降りはじめたのでした。
焦りながら必死になって登りました。
そして、最後の壁を登りきったとき・・・
まるでその瞬間を待っていたかのように、ものすごい雨になりました・・・
「何かがあってあと少しでも余計な時間を使っていたら、この雨の中を登らなければならなかったのか・・・
 もしそうなっていたら、無事に登りきることなんてできなかったのではないだろうか・・・」
そう考えると、少しゾッとしました・・・

翌朝、幸いにして、雨はあがっていました。
北穂高小屋を出発した僕たちは、まず涸沢(かれさわ)というところを目指して下っていきました。
そして、涸沢ではたくさんの雪が残った斜面に出会います。
「スキー板もその代わりになる物もないけど、これは絶対に滑りたい!!」
そこで僕たちは登山靴のまま、膝を抱えるような格好で、その斜面をずっと滑り降りていきました。
いや~、これはほんとに楽しかった!! (^^♪

その後、横尾に到着し、上高地、さらに大正池まで下り、その夜は「大正池ホテル」に泊まりました。
そして、翌日、無事に大阪に帰り着くことができました。

帰阪してからもその夏は、僕たちは集まるたびにあの不思議な出来事について話しました。
もちろん、それで何かが解明されるというわけでもなかったのですが・・・

後から聞いた話ですが、
僕たち三人同様、あの「大キレット」でまちがった道を下りていく登山者は他にもいて、
中には、遭難してしまう人たちもいるそうです。
そして過去には、その結果、実際に命を落としてしまった人もいたようです。

ただ、ちょっと気になるのは・・・
いろいろな映像を何度見ても、僕たち三人が迷い込んだ道というのが、
どうしても見つけられないことです・・・
さらに、今回のルートについてネットでもいろいろと調べましたが、
「ここで一瞬、ちがった方の道を選びそうになりました」
とか、
「右下方へ道が続いているように見えますが、これは正規のルートではありません」
とかいうようなことが書かれてあるサイトが、ひとつも見当たらないのです。
それに、僕たちがまちがった道に入ってしまったその地点を、どうしてYくんだけは何の迷いもなく通過して正規のルートを選ぶことができたのか・・・
ひょっとしたら、あの道は、ある瞬間にだけ現れて、そしてまたすぐに消えてしまう・・・
そんな不思議な道だったのかもしれないなあ、とも思えてきます。

しかし、それにしても・・・
Hくんと僕が聞いたあの笑い声は、いったい何だったのか・・・
もしあの笑い声を聞かなければ、僕たち三人は、しばらくはその道をどんどん下っていったはずです。
もちろん、遭難する前にまちがいに気づくことはできたようにも思えます。
でも・・・ひょっとしたら気づかなかったかもしれません・・・
ともかく、あの笑い声のおかげで、危険な道から引き返すことができたのは事実なのです。

それに、もしYくんが、あと少しでも長くあの岩の手前で僕たちを待っていたとしたら・・・
引き返してくるのが遅れて、あのタイミングで僕たちに合流してくれていなかったら・・・
合流する時刻は後にずれ込み、あの土砂降りの雨の中で最後の壁を登ることになって、誰かが事故に遭っていたかもしれません・・・
また、あのタイミングでYくんが姿を現さなければ、僕たち三人はひょっとしたら、
Yくんを探してまた自分たちだけで道を探して進み、再びまちがった道を選択していたかもしれません・・・

大袈裟かもしれませんが・・・
今思えば、あの時、何かがほんのわずかでも違っていたなら、
命を落とすところまではいかなくても、
四人がそろって無事に帰ってこられたかどうかはわからない・・・
そんな気がします。

それから、最後に・・・
これも後になってわかったことなのですが、
実は、Mくんの知り合いの男性が、その前年に同じ北アルプスで事故に遭い、亡くなっていたそうです。
Mくんは、
「その人が、迷いそうになった俺たちを助けようとしてくれたんちゃうやろか・・・」 
と言います・・・

以上・・・
遠い夏のある日、二つの場所でほぼ同時刻に起こった、二つのちょっと不思議な出来事の話でした・・・

< 完 >


長々とおつき合いいただきまして、まことにありがとうございました (^^)
本当に感謝しております m(_ _)m


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遠い夏の日のちょっと不思議な話・・・その5
2009/12/10(Thu)
南岳小屋を後にして、僕たちは再び歩き出しました。
北穂高小屋までは、これから約3時間。
そしてここからは、日本三大キレットのひとつ、「大キレット」です。
キレットというのは・・・うまく説明できませんが、ゴツゴツした岩でできた馬の背中のような稜線・・・
とでも言えばいいのでしょうか・・・
右を向いても左を見ても、ただただ深い谷・・・
ここ「大キレット」は、国内の一般コースとしては、最も難易度の高いコースのひとつ(慣れた人にとってはそれほどでもないのかもしれませんが)・・・とも言われています。
そしてそこには、「長谷川ピーク」、「A沢コル」、「飛騨泣き」などといった難所が続いています。
その当時あったのかどうか憶えていませんが、現在「大キレット」の入り口の看板には、こう書かれています。

「近年、これより先の大キレットでは、重大事故が頻発しています。
 大キレットは、難易度・スケール共に、日本屈指のハードなルートが続きます。
 いま一度、天候・体調・装備などを確認のうえ、事故のないように気を引き締めて!
 無事に通過されることを願います。
 ※ 午後2時以降の通過はお控えください」

しかしまあ、初の登山によくこんなコースを選んだものだと、今さらながら思います・・・(^^ゞ

ところで、「山の天気は変わりやすい・・・」
よく耳にする言葉ですが、本当でした。

まず僕たちは、とにかくものすごく急な岩場を延々と下りました。
その後、どの時点であったのか定かではないのですが、
それまでの快晴がまるでウソのように、辺りには霧が立ち込め出しました。
まるで、昼食にのんびりと時間を費やしていた僕たちをあざ笑うかのように・・・

後から聞いたことなのですが、
登山では、天気が良ければ午前中にできるだけ目的地に近づいておくというのが常識だそうです。
それは、この日のように、午後になって天候が急に崩れることがあるからです。
ですから、時間を要する行程の場合なんかは特に、
僕たちのようにバーナーを出してのんびりと昼食をつくることなんてふつうはせず、
歩きながらカロリーメイトなどで栄養補給(行動食というやつですね)をする人たちが多いらしいのです。

登山道には、ペンキで〇印や矢印が描かれた岩がところどころに見受けられます。
これは、登山者が迷わないようにするためのもので、
この〇印や矢印が見えていれば、とりあえずコースは外れていない、ということなのです。

ところが、急激に立ち込めてきた霧のため、今までところどころで確認できていたその〇印や矢印がついた岩が、ひとつも見えなくなってしまいました。
当然、歩みはゆっくりになってしまいます。
それに加えて、前日ほどではなかったですが、僕はまたバテバテになっていました (>_<)
そこで、体力抜群で身軽なYくんが、
「ちょっと様子を見てくるわ~」
と言い残し、その霧の中を一人で偵察に行くことになりました。
今考えれば、ほんとうに危険な行為です・・・

Yくんを見送った僕たち三人・・・しかし、
「じっと止まっていてもしゃあない・・・きっと一本道のような感じやろうから、進んでいけるはずや。
 まあ、コースを外れてしまうことなんてないやろうから、ゆっくりとYを追いかけようや」
という安易な考えのもと、腰を上げて再び進み出しました・・・
そして、思えばこれもまた、ものすごく恐ろしい判断ミスでした・・・

ある地点で、僕たち三人は、右下方に向かって下り始めました。
あい変わらず、〇印や矢印のついた岩は確認できませんでしたが、
「道らしいものがその方向(右下方)に延びているし、他にはルートらしいものなんて見当たらない」
と、三人が三人とも思っていました。
そして、下り始めて2、3分経った頃だったでしょうか・・・

「ハハハ・・・!!」
というYくんの大きな笑い声が突然、もと来た道の方から聞こえてきたのでした。
僕は、後ろを歩くHくんに、
「聞こえた? 今、Yが笑ったよな?」
と訊ねました。Hくんも、
「聞こえた、聞こえた。確かにYの笑い声や!!」
と言いました。
しかし、僕のすぐ前を歩いていたはずのMくんだけは、その声に気づいていません。
そんなはずはないのですが・・・
僕のほんの2、3m前方を歩いていただけなのに、あんな大きな笑い声が聞こえないなんて・・・

もと来た道の方を見上げても、霧のせいでYくんの姿は見つけられませんでした。
しかしそれでも、Hくんと僕は、Mくんを呼び止め、Yくんの笑い声が聞こえたことを告げました。
Mくんは、納得できない様子でしたが、
「Yが上におるんやから、この道は正規のルートではないっちゅうことや。
 まちがった道を行くとこやったなあ、アブナい、アブナい・・・」
ということで、僕たちは引き返しました。

しかし、なぜ「笑い声」だけだったのか・・・
なぜ、「お~い、そっちとちがうぞ~!!」というような呼びかけではなかったのか・・・
それに、こちらからYくんの姿は確認できないのに、なぜYくんからは僕たちの姿が確認できたのか・・・
今思えば、たしかに不思議なことなのですが、そのときの僕は疲れのせいなのか、
それを不思議だと感じることさえできていませんでした。

そのときの僕はこう考えていました。
「本当は道は二つに分かれてたんやなあ・・・
 それを俺たちは三人とも、なぜかまちがった方の道しか見つけられなかったんや。
 ちょうど引き返してきたYが、下っていく俺たちの姿を見つけて、
 あっ、あいつらまちがった道を行っと~るわ、と思って『ハハハ!!』と笑ったんやろな・・・」
それから、こうも考えていました。
「こっちからは見えへんけど、Yからは俺らが見えてるんやな。
 笑い声のあとにYの声が何も聞こえないのは、俺らが引き返しているのがYに見えてるからや。
 もし俺らがそのままさらに下ろうとしてたら、Yはきっと必死になって、
 『そっちとちがうぞ!!引き返してこい!!』と叫ぶはずやからな・・・」

引き返してもとの道に戻れば、そこにはYが待っている・・・
当然僕たちは、そう考えていました。
ところが・・・
Yくんはおろか、誰ひとりとしてその場にはいませんでした。
呆然とするHくんと僕・・・いぶかしげな表情のMくん・・・
「なんでYがおらんのや・・・」
イヤな予感が、ふと胸をよぎりました。
MくんもHくんも、きっと同じことを感じていたでしょう。
「ひとりで行かせたのは、マズかった・・・」
後になって気づいても仕方ないことですが、心底そう思いました。

「どうしよう・・・」
しばしその場に立ちすくむ三人・・・
と、霧の中から人影が現れました。
Yくんです。

ホッとすると同時に、「おまえな~、どこにおったんや?姿が見えへんかったからビビッたやんけ~」とYくんに声をかける僕たち。
しかし、Yくんは、「なんのこっちゃ?」というような顔をしています。
そこで僕たちは、
「おまえの笑い声が聞こえたから、ここへ引き返してきたんやで」
「そうそう、あの笑い声が聞こえへんかったら、あのままドンドン行ってしまうとこやったわ~」
と伝えました。

ところが、Yくんの次の言葉は、意外なものでした。
「そんなはずないわ~。俺も今、向こうからここへ引き返してきたとこやねんで」
にわかには信じられないような話でした・・・
Mくんはともかく、Hくんも僕も、あれだけはっきりとした笑い声を聞いたのです。
そして、絶対にそれは、Yくんの笑い声でした。
「不思議やなあ・・・絶対におまえの笑い声やったけどなあ・・・」
Hくんと僕は、同じことを呟きながらいつまでも首を傾げていました。
すると、Yくんが、
「いや、実はな・・・俺がここへ引き返してきたのにも理由があってなあ・・・」
と、話し始めたのです・・・


本日も、おつき合いいただきまして、まことにありがとうございました m(_ _)m
次回へ続きます~ (^^♪


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遠い夏の日のちょっと不思議な話・・・その4
2009/12/09(Wed)
横尾山荘を出発した僕たちは、この日の目的地である「殺生ヒュッテ」に向かって歩き出しました。
「殺生ヒュッテ」は、槍ヶ岳までもう一息、というところに建つ山小屋です。
横尾から先は本格的な山道ですが、まだ勾配はそんなにキツくはありません。
槍見河原、一ノ俣、二ノ俣、というところを過ぎて、槍沢ロッジ到着・・・
このあたりから、キツくなります。
残す距離は4.5kmほどと短い・・・しかし・・・
その4.5kmというのは水平距離であり、垂直方向で考えると、なんと1000m以上あるのです!!
つまり、ここから先、1000m以上の高度をかせがねばならないのです。
ちょっと想像してみてください・・・
ふだんは絶対に担がないような重量の荷物を背負って、1000mのビルを階段だけで昇っていくことを・・・

みなさんは、「そりゃ、ちょっと初心者には無茶な計画やなあ・・・やっぱりNってアホ?」
と思われたことでしょう (^^ゞ
では、なんでこんな無茶な計画を立てたのか・・・
それには、まず同行の三人について説明しないといけません。

Mくん・・・卓球の名手であり、文学青年。山をこよなく愛する男で、四人の中では唯一の登山経験者。
Yくん・・・大学時代は空手部の主将で、卒業後も空手はもちろん、このころはトライアスロンにまで挑戦していたスポーツマン。
Hくん・・・大学のときは軽音楽部でドラムをたたいていましたが、中学、高校と陸上部に所属。走ることが趣味でフルマラソンなんてへっちゃらなマラソン大好き人間。

つまり、僕を除いた三人は、体力には思いっきり自信のある人間なんですね。
では、僕はというと・・・継続的に運動やトレーニングをした経験はなかったんですよ・・・(>_<)
でも、この三人ほどではないにせよ、決して一般の人より体力が劣るとは思っていませんでした。
(まあ、単なる本人の思い込みだったのかもしれませんが・・・)
そこで、若気の至りと言いますか、
「初心者にはキツいかもしれないけど、俺たちなら、絶対に大丈夫!!」的な計画を立ててしまったんですよね・・・

しかし、やはりというか・・・ふだんの鍛錬はウソをつかないものですね。
僕以外の三人は、キツくなった山道も楽々と登っていきます。
そして僕はというと・・・体力切れと頭痛で動けなくなりました~ (T_T)
いわゆる『高山病』というやつですね、ハイ。
すると三人は、僕のザックの中の荷物をほとんど全部三等分して、自分たちのザックに入れてくれました。
なおかつ・・・
タオルの一方を僕の手に握らせて、そのもう一方を自分たちが引っ張るカタチで、僕が登るのを助けてくれました。
(僕たちの間では、これを『機関車トーマス!!』と呼んでいます (^^ゞ)
ほんと・・・いいヤツらです・・・

そんなこんなで、少しずつ高度をかせいでいったのですが、途中で恐ろしい場面に出くわしました。
岩や石ばかりのガレ場を登っていたときのことです。
「落(ラク)~!!」
というMくんの大きな声が聞こえました。
足元を見ながら歩いていた僕がふと顔を上げると、人間の頭よりも大きな石が、
ゴロゴロとこちらに向かって転がってくるのです・・・
あんなのにまともにぶつかったら、登山どころではありません。
ヒヤヒヤしながら、そのガレ場を通過しました。
そして、どうにか日が暮れるまでには目的地である「殺生ヒュッテ」にたどりつくことができました。

夜には缶ビールを購入して乾杯しました。
そして、満点の星空!!
空の中に星がちりばめられているというよりは、
星々の光のすき間から辛うじて夜空が見える・・・そんな印象でした。
「ものすごくしんどかったけど、やっぱり来てよかった・・・」
しみじみとそう感じました。ほんと、素晴らしかったです。

翌早朝、槍に向かって出発。
その肩にある「槍ヶ岳山荘」でザックを下ろし、あらてめて穂先を見上げると、
写真で見てなんとなく知ってはいたものの、いやはやなんとも凄まじい・・・
ほぼ垂直の壁がそびえてます。
ゴツゴツした岩をたよりに三点確保しながら、時には鎖や梯子を使ってよじ登る・・・
そして、登頂!!
360度のパノラマで、ものすごい爽快感でした !(^^)!
今日もまた快晴であることに感謝しつつ、「絶景!!」と心の中で叫んでいました。
(しかし、ビーチサンダルで登っていた人がいたのにはほんとに驚きました)

槍ヶ岳山荘でザックを背負うと、本日の目的地、「北穂高小屋」に向かいます。

この日の行程はこれらのサイトを参考に見ていただければ、だいたいの様子はわかっていただけると思います。


悠々山歩会の山歩き


阪奈ビルフィッシュクラブ



さらに興味のある方には、コチラ ↓ が絶対オススメ!!
(「その1」から「その9」まであるので、全部見るのはタイヘンですが・・・
 もし続きを見ようと思う方は、YouTubeに飛んで『ルート図鑑』で検索していただければ、
 「その9」まで全部出てくると思います (^^ゞ)




北穂高小屋までは約5km・・・しかし・・・難所がいっぱいでした・・・(>_<)
そしてその道中に、あの不思議な出来事が待っていたのでした・・・

槍ヶ岳から北穂高小屋まで続く難所の数々・・・
それを考えれば、初心者にはこの日の行程もまた無茶、無謀な計画だったと言うべきでしょう。
つかんでいる岩や足をのせている岩が急に崩れたら・・・
うっかり足を滑らせたら・・・
何かでバランスを崩したら・・・
落石に当たってしまったら・・・
どれも命にかかわる事故になりかねません。
しかし、怖さよりも面白さ、ワクワク感・・・
当時の自分たちの心の中では、そういうものの方が勝っていたのでしょうね。

激しいアップダウンを繰り返し、大喰岳、中岳と過ぎ、
昼食も兼ねて本格的な休憩をとったのは、「南岳小屋」だったと思います。
ゆっくり腰を下ろし、バーナーを出して、スパゲティをつくって食べました。
その後、非常食として持ってきていた「スニッカーズ」をザックの中から取り出したYくん・・・
そのスニッカーズは、ザックの中で熱のために半分融けてグニャグニャになっていました。
Yくんと、それを見ていたHくんは、
「『スニッカーズ』じゃなくて、『グニャッカーズ』や~!!」
と大笑い・・・\(≧▽≦\)(/≧▽≦)/
とても穏やかな時間が流れていました・・・
そう・・・このときはまだ・・・


長文におつき合いいただいて、どうもありがとうございました m(_ _)m
本日はここまでで~す (≧▽≦)


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遠い夏の日のちょっと不思議な話・・・その3
2009/12/08(Tue)
こんにちは~ (*^_^*)
申し訳ないですが、今日は本文のほうの更新はできません m(_ _)m

ちょっと気になっていたのですが・・・
僕の拙い文章では、実際に行かれたことのない方々には今回の登山の様子は絶対に上手く伝わらないと思いました。
そこで、この登山のことについてもう少し知っていただきたくて、
僕たちが辿ったのと同様のコースについて書いておられるサイトをいろいろ見て回らせていただきました。

以下のサイトは、みなさんの参考にしていただける素晴らしいものばかりです~ !(^^)!
もし時間と興味がおありの方は、ご覧くださいませ m(_ _)m


AWL Action


もーぐる&まうんてんず


北アルプス登山 コースタイムと登山情報


我が道を行く!


NFLblitzさんのギャラリー



本日、コメント欄、閉じさせていただきます~ (^^)

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遠い夏の日のちょっと不思議な話・・・その2
2009/12/07(Mon)
早朝のバスターミナルは、僕たちと同じく山を目指す人たちでいっぱいでした。
峨峨たる山々に囲まれた上高地は、独特の霊気に満ち溢れ・・・ていたのでしょうけれど、
それを感じとる間もなく、登山届(登山計画書)を提出した僕たちは、
晴天に恵まれたことに感謝して、歩き出しました。

高校の修学旅行で一度この地を訪れたはずなのですが、見事なまでにその記憶はなく、
実質、このときが「初めての上高地」でありました。
穂高連峰の雄々しさと美しさ・・・
そして、清流梓川の、何とも表現しえない見事すぎる青色・・・
道端に咲いている、名も知らない、けれど心惹かれる草花たち・・・
梓川を左手に見ながら、自然の美しさを堪能しつつ、歩き続けました。

その道すがら、どんな会話をしたのかはほとんど憶えていません。
ただ、梓川の美しさに目を奪われながら歩いていた僕は、Mくんに、
「なあ、この川の水ってこんだけきれいやねんから、飲んでも大丈夫なんちゃう?」
と聞きました。
すると、Mくんが、
「いや~、上の山小屋から出た水もここに流れてきてるはずやからなあ。飲んだら腹こわすかもしれんで」
と、教えてくれました。

河童橋、明神館、徳沢園、新村橋といったところを通過して、
横尾山荘で、初めてきちんとした休憩をとりました。
バスターミナルからこの横尾山荘まではの距離は約10km、
担ぎなれない重いザックを背負い、舗装されていない道を歩いてきたのですから、当然少しは疲れています。
しかし、まだまだ元気はありました。
なぜなら、バスターミナルの標高が約1500m、この横尾山荘の標高が約1600m・・・
つまり標高差は、約100mちょっとしかありませんので、
言うなれば、すごく緩やかな上り坂を登ってきた(実際はアップダウンがあるので、そんな単純な計算はできないのですが)ようなものですからね (^_^)v

ところで・・・
僕たちがいったいどこを目指しているのか、まだ言ってませんでしたよね。
この横尾山荘を発ってしばらく行くと河原があります。
その河原の写真に、僕たちの目指す場所が映っています。


槍見河原より


河原の名前は「槍見河原」、そして僕たちが目指すのは・・・


標高、3180メートルゥゥゥ!!

日本第5位ィィィ!!!

日本のォォォ

    マッターホルンーッ!!!!


名峰、槍ヶ岳ェェェ!!!!!


( 決して『JoJoの奇妙な冒険』の読みすぎではありません・・・)

「Nって、ひょっとしたらアホ・・・?」
と呟いている方々がおられるかもしれませんね・・・(≧▽≦)
とりあえず本日はここまでです~ (^^ゞ



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遠い夏の日のちょっと不思議な話・・・その1
2009/12/04(Fri)
こんにちは m(_ _)m
え~っと、イラストの方が全然完成しなくて困ってます (≧▽≦)
何度描き直しても、「あ~、全然あかんわ~・・・(>_<)」って感じです (T_T)
いつもなら、「もうええわ~、UPしたれ~!!」と思えるんですが、
今回はさすがにそういうふうに思い切ることもできず・・・

なので、しばらくイラストを描くことから離れようと思います。
3日になるか1週間になるか1か月になるか、わかりませんが・・・

その代わりといってはなんですが、「いつかは必ず書こう」と思っていた話を書き始めてみたいと思います。

これは、ずっと以前に僕が体験した、ちょっとだけ不思議な話です。
ただ、かなり昔のことなので、どうしても思い出せない場面や記憶が曖昧な場面は、適当に考えて書いていきます。
したがって、事実とはちょっと違う部分が生じてくることはお許しください。
読み終わって、「なんや~、それだけのことか~・・・」と思われるかもしれませんが、
どうぞおつき合いください m(_ _)m



1992年8月・・・
むせ返るような暑さに包まれた梅田の街・・・
その夜、僕は、担ぎなれない重いザックを背負い、
三人の友人たちとそんな梅田の裏通りを歩いていました。
見上げれば、星の光の欠片さえ見えない空に向かって、黒々とした柱が何本も伸びています。
それぞれの柱にはいくつもの明かりが点ってはいましたが、美しさとは無縁でした。
そんな柱のうちの一本の根元に、僕たちの目指す場所はありました・・・

到着した場所には、すでに数人の人たちがいました。
汗ばんだ背中からザックを引き剥がすようにして、乱暴に地面に下ろします。
そして、酔い止めの薬の代わりに買った缶ビールの蓋を開け、渇いた喉に流し込むと、
マイルドセブンに火をつけ、これからの行程について友人のMくんと話しました。
「・・・そうか、着いたらやっぱりいきなり歩き出すんやな・・・
 ゆっくりと観光してる暇はないっちゅうことやな」
「そうやな、日のあるうちに小屋まで行かんとなあ・・・」
そう言うと、Mくんはピースの煙を美味そうに吸い込みました。
初めての本格的な登山・・・
僕は興奮し、また少々緊張もしていました。
紫の煙が、ゆっくりと空へ昇っていきます・・・

やがて、バスが目の前に滑り込んできました。
観光バス・・・とはとても言えそうもない、古びた路線バスのようなそれに、
少しガッカリしながら乗り込む僕・・・
バスは満席でした。
僕は窓側に、Mくんと並んで腰掛けました。
その前には、同じく友人のYくんとHくんが座って、何やら楽しそうに談笑しています。
そんな僕たち乗客の様々な想いを載せて、バスはゆっくりと走り出しました・・・

僕は、いつの間にか眠り込んでしまっていました。
気がつくと、もう白々と夜が明け始めています。
友人たちも他の乗客もまだ眠っているようで、誰の話し声もしませんでした。
バスのエンジン音だけしか聞こえない車内は、
無音の状態よりもさらに深い静寂に包まれていました。
ふと窓外に目をやると、無数の白い明かりが規則正しく螺旋状に並んでいます。
(何やろ?住宅地・・・でもなさそうな感じやし・・・)
今あらためて考えれば、おそらくそれらは道路に建てられた水銀灯かなにかだったのでしょう。
しかしその不思議な光景は、なぜか今でも目に焼きついています・・・

それからはもう眠れませんでした。
名前も知らない道を走り続け、トンネルを抜け、バスはやがて目的地に着きました。
上高地バスターミナル・・・
すべてはここから始まるのでした・・・



短くて申し訳ないですが、今回はここまでということで~ (^^ゞ

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