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訪問者 その13
2009/03/19(Thu)
 村 「ああ、シアワセやな~・・・」

たこ焼きを口に運ぶたびに、村上さんは何度もそう呟いた・・・。

 N 「・・・そんなにシアワセですか、たこ焼き食べてると?」
 村 「当たり前やがな~、これ以上のシアワセがどこにあるって言うねんな、君?
     あ、これ半分は君にあげるわ。100個あったから、50個ずつな!!
     熱いうちに食べてや」
 N 「・・・そうですか・・・ありがとうございます・・・」

僕はお礼を言って、たこ焼きをひとつ、食べてみた。
ウマい!! ものスゴくウマかった!!
僕は、しばらく夢中になって食べ続けた。

たしかにウマい・・・でも、『シアワセ』という言葉は浮かんでこないなあ・・・

そう思うと、ピタリと手が止まってしまった・・・。

 村 「・・・なんや?何か言いたいことでもあるん?」
 N 「いや、『シアワセ』って、いったい何なのかなあと思って・・・」
 村 「・・・君、今はシアワセちゃうんか?」
 N 「・・・どうなんでしょうねえ・・・よくわかりません・・・」
 村 「それじゃ、フシアワセなんか?」
 N 「いや・・・べつにフシアワセという実感もありませんが・・・」
 村 「そんなもんやろ、ふつうは?みんなそんな感じで生きてるんとちゃうんか?」
 N 「・・・そう・・・なんでしょうね、きっと・・・」
 村 「でも、まあ、ワシもいちおう神さんのハシクレやから、ここでちょっとはええこと言わんと
     あかんなあ・・・。
     そやな・・・まあ、君がごくごくふつの人間やったとしたら、シアワセを感じる機会を増やす
     方法ぐらいは、教えてやることはできるで」
 N 「僕、自分では一応ふつうの人間のつもりですけど・・・」
 村 「そうか、ほんなら簡単や・・・シアワセを感じる機会を増やすにはな・・・
     好きになったらええねん」
 N 「好きになる・・・?何を・・・ですか・・・?」
 村 「決まってるがな・・・君の周りの人間を、や」
 N 「僕の周りの人間を・・・ですか?」
 村 「そうや。君、自分の家族や友だちにええことがあったらうれしいやろ?」
 N 「それはもちろん、うれしいですね」
 村 「それは、なんでや?」
 N 「なんでって・・・そりゃ、自分の好きな人が喜んでたら自分もうれしくなるもんでしょ?」
 村 「そうや、その人のことを君が好きやから、君自身もうれしいねんやろ?
    それやったら簡単やがな・・・自分が『好き』と思える人間の数を増やすとか、
    あるいは、今好きな人をもっと好きになるとか・・・。
    それで、シアワセを感じる機会は増えるんちゃうか?」
 N 「・・・なるほど・・・」
 村 「なんか世間では、カネがあったらそれだけでシアワセやと思いこんどる輩が増えとるな。
    犯罪なんか、ほとんどカネがらみやんけ。情けない話やで、ほんま・・・
    そりゃ、カネがあったら欲しい物が買えるし、それはそれでシアワセのひとつなのかもしれん
    けどな・・・。でも、そういう物欲っていうんかな・・・そういう欲に支配されてる人生って、
    なんか虚しいもんちゃうか・・・?」

どう答えていいか考えながら、僕は再びたこ焼きを口に運び始めた・・・。
時おり出される質問に僕が答えても答えられなくても、村上さんは、『シアワセ』について、
いろいろな話を次々に話してくれた・・・。

 村 「・・・いつからやろな~、人間の心がカネや物に支配されてしまうようになったんは・・・。
     これは、神の世界でも、けっこう大きな問題になっててやな・・・

     ちょっと待て!!

突然村上さんが大声を出したので、驚きのあまり、口に入れたたこ焼きが喉につまりそうになった。

 N 「な・・・なんですか、急に大声出して・・・?」
 村 「・・・51個めやろ・・・」
 N 「え・・・?なんですか?」
 村 「そのたこ焼き、51個めやろって言うたんじゃ!!
    ひとり50個ずつって言うたやろが~!!」
 N 「え?そんなに食べてましたか、僕?」
 村 「そうじゃ!!せっかくワシがええ話したってるのに、パクパクパクパク食べやがって!!
     ちょっとは遠慮せんかい!!
     たとえ2、3個でもええからワシに譲ろうという気にならんのか、君は!? 」
 N 「いや・・・すいません、数えてなかったんで・・・。
    でも村上さん、さっき、『欲に支配されてる人生って虚しい』って言ってたんじゃ・・・」
 村 「アホか~!!たこ焼きは単なる『モノ』とはちがうんじゃ!!ワシのすべてなんじゃ!!
     そんなワシが、最初から半分君にやるって言うたんやぞ!!
     感謝っちゅうもんを知らんのか、コラ~!!」
 N 「・・・そう言いますけど、これってあの賭けで勝って、それでもらったたこ焼きでしょ・・・?」
 村 「そんなこと関係あるかい!!これはワシのたこ焼きじゃ!!」
 N 「・・・あのですね、さっきの村上さんの言葉どおりなら、僕がたこ焼き食べて喜んだら、  
    村上さんもうれしくてそれだけシアワセになるんじゃないんですか・・・?」
 村 「何を言うてるねん、君は!?
     それはワシが君のことをちょっとでも好きやった場合のことやろ!?
     ワシは、たこ焼き以外のものに愛情を注ぐことはないんじゃ!!
     ワシが好きなのは、今までもそしてこれからも、未来永劫たこ焼きだけなんじゃ~・・・!!」

興奮した村上さんの言葉は、それからまだまだ延々と続いたのであった・・・ 


今回はなにか突発的に書いてしまいました。
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訪問者 その12
2009/03/13(Fri)
村上さんが帰ってきた・・・両手にいっぱいたこ焼きを抱えて・・・

 N 「あの~・・・よく帰ってこれましたね・・・」
 村 「あ、また迷うと思ったんやろ? そこはワシも、ちょっと考えたがな。
    たこ焼き屋へ行くまでの道に、一定間隔でずっとたこ焼きソースで目印つけていったんや。
    帰りは、その目印をたどって帰ってきたんや。どや、ワシ頭ええやろ?
    なんか外国の童話でもそんなんあったんちゃうか?
    たしか、『エンゼルもグレてる』やったかな・・・」
 N 「『ヘンゼルとグレーテル』でしょ。天使がグレちゃったら話にならんでしょ、まったく・・・。
    あのね、村上さん・・・『よく帰ってこれましたね』っていうのは、そういう意味じゃないんですよ。
    あんなことがあったのに、よく平然と帰ってこれたなあという意味ですよ」
 村 「ああ、君がワシの鼻毛を全部抜いたことか・・・気にするな!!怒ってへんよ、ワシは!!
    『神は寛容である』って、なんかの本にも書いてあるからな!!」
 N 「・・・たしかに僕も村上さんの鼻毛を抜きましたけど、先にヒドいことをしたのは村上さん・・・
    あなたでしょ!?」
 村 「へ?なんのこと・・・?」
 N 「どこの神さん相手にか知らないですけど、気絶した僕が左右どっちの鼻毛を抜かれたときに
    目が覚めるか、という賭けをしてたでしょ!?」
 村 「ああ、そんなこともあったなあ・・・でも、もう300年ぐらい前の話やな、それは」
 N 「ついさっきの話ですよ!! 
    300年前って・・・人間がそんなに生きられるわけないでしょ!!」
 村 「・・・でもまあ、どっちにしても過去の話やろ?そんな小さなことにこだわってても、
    何もええことないんちゃう?ここはもう全部水に流して、たこ焼きでも食べようや!!」

そう言うと、村上さんはテレビの吉本新喜劇を横目に、たこ焼きを食べ始めた・・・。

このおっさんの辞書に、「反省」の二文字は絶対にない・・・。
だからこの先どんなことを言っても、それらはすべて虚しい結果に終わるだろう・・・。

そう考えた僕は、仕方なく話題を替えることにしたした・・・。
 
 N 「あのね、村上さん・・・あれからちょっと考えてたんですけど、なにか不思議なんですよね」
 村 「何がや?」
 N 「いや、村上さんって、人の心が読めるんでしょ?
    だったら、僕が仕返しを考えてるのもわかったはずじゃないんですか?」
 村 「あ~、あれか・・・たしかに人の心は読めるわ・・・
    いや、読めるときもあるって言うたほうが正しいな」
 N 「・・・ということは、読めないときもあるということですか・・・?」
 村 「そのとおりや。あのな、神さんって言うても、ワシ、前にも言うたようにビギナーやからな・・・
    人の心を読もうと思ったら、思いっきり精神を集中させなあかんのや。
    しかも、精神をどれだけ集中させても、毎回正確に読めるとは限らんねん。
    そうやな~・・・まあ例えて言えば、昔のラジオあるやろ?
    あの、ダイヤル回してチューニングするような懐かしいタイプ・・・
    あれと感じが似てるわ。
    なかなかピタリと選局でけへんねんな~、これが」
 N 「ということは、今、僕が何を考えてるかもわからないんですか?」
 村 「当たり前やんけ。精神を集中させるなんて、めちゃめちゃしんどいんやで。
    何の目的もなく、いつもいつもそんなことやってられるかいな」
 N 「・・・そうなんですか・・・」
 村 「そやで、納得したか?」
 N 「はあ・・・納得しました。要するに、村上さんは、いつもいつも僕の心を読もうと集中してる
    わけじゃないってことですよね?」
 村 「まあ、そういうことやね。そんなことをしても何の得にもならんし・・・」
 N 「なるほど・・・それじゃあ、ふだんはどんなことを考えてるんですか?」
 村 「へ?」
 N 「だから、人の心を読もうとしてないんだったら、他にいろいろ考えてることあるでしょ?」
 村 「ああ、あるで・・・君な、『脳〇メーカー』って知ってるか?」
 N 「あ、知ってます。やったことありますよ」
 村 「そやろ。ワシもこの前やってみたんや。ほんならな・・・バッチリ当てられてもうたわ」
 N 「そんなにバッチリだったんですか?」
 村 「そうやがな、隅から隅まで全部コレや・・・」
 N 「コレ・・・?」
 村 「そう、コレで埋まっとったわ」

村上さんは、爪楊枝の先のたこ焼きを、ジッと見つめた・・・。

 N 「・・・あの・・まさか・・・」
 村 「なんや?不思議そうな顔して・・・」
 N 「ひょっとして、村上さんって、たこ焼きのことしか考えてないんですか・・・?」
 村 「え?そんなん誰でもそうやろ?君も、ふだんは好きな食べ物のことしか考えてないやろ?」
 N 「・・・いえ、好きな食べ物のことなんて、めったに考えないですけど・・・」
 村 「そんなアホな~!!うそついたらあかんで、君~!!」
 N 「いや・・・うそじゃないですよ、ほんと・・・」
 村 「ほんまかいな~・・・信じられへんわ~・・・」
 N 「あの・・・村上さん・・・?」
 村 「またかいな・・・なんやねん、今度は?」
 N 「あのですね・・・たこ焼きのことしか考えてないんだったら、なんで僕のところに
    いらっしゃったんですか?」
 村 「え・・・?なに・・・?」
 N 「いや、だからね・・・たこ焼きのことしか考えてないということは、僕のことなんて
    なにも関心ないわけでしょ?」
 村 「・・・当然、そういうことになるな・・・」
 N 「じゃあ、なんで今、ここにいるんですか?」
 村 「・・・ほんまや・・・ワシ、なんでこんなとこにいてるんやろ・・・君、知ってるか?」
 N 「知ってるわけないでしょ、僕が!!」
 村 「そうか・・・君にもわからんのやったら、これはもうお手上げやな・・・
    まあでも、たこ焼きが食べられるんやから、そんなことどうでもええがな・・・」

そう言うと、村上さんはまた次々とたこ焼きを口に運ぶのであった・・・
    

すいません、なんか中途半端な感じで終わってしまいました。
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訪問者 その11
2009/03/12(Thu)
 N 「ところで、村上さん・・・?」
 村 「なんや?ミスター・チキンハート」
 N 「誰がミスター・チキンハートなんですか、もう・・・。
    ちょっと聞きたいんですけどね・・・僕が目を覚ましたあのとき、何をしてたんですか?」
 村 「え!?」

村上さんは、なぜかちょっと驚いた様子だった。
 
 N 「だから、僕が目を覚ましたとき、僕の上に覆いかぶさってたでしょ?
    あれは、いったい何をしてたのかなと思って・・・」
 村 「何もへんなこと、してへんで!!君がなかなか目を覚ませへんから、まさか呼吸まで
    止まってしもうとるんとちゃうやろな、と思って、それを確かめとったんやがな」
 N 「それだけですか?僕が目を覚ました瞬間、後ろへ跳び退くほど驚いてたでしょ?
    それにあのとき、鼻に痛みが走って目が覚めたように思うんですけど・・・。
    なにか別のことをしてたんじゃないですか?」
 村 「君な~、チキンハートのうえに疑い深いんじゃ、女の子にモテへんで。
    だいたいやな~、君に覆いかぶさって何か他にワシがやることあるか?
    君がものすごくカワイイ女の子やというんやったら、話は別やけど」
 N 「う~ん、そう言われれば・・・」
 村 「な、そやろ!?もうちょっと人を・・・いや神さんを信用せなあかんわ~」
村上さんは、なぜか勝ち誇ったように笑いながら言った。

そのとき、村上さんの携帯の着信音が鳴った。
村上さんは慌てた様子で、部屋を出ていった・・・。

なにかおかしい・・・

僕は、村上さんに気づかれないように部屋のドアをそっと開け、廊下での会話に聞き耳を立てた。

 村 「・・・おう、やっと目を覚ましよったわ・・・結果を言うと、ワシの勝ちや・・・そうそう、右やった・・・
    アホ、うそなんかついてるかいな!! 
    ワシ、神さんの世界では、『ミスター・トゥルース』って呼ばれてるんやで・・・
    え?誰が呼んでるんやって?・・・ほっとけや、そんなこと・・・
    お前は自分で左にするって言うたやないか・・・だからワシ右にしたんやんけ・・・
    ・・・ちゃんと、一本一本交互に抜いたわ・・・そうそう・・・最初は左から・・・
    あのな~、お前、ホンマ疑り深いやっちゃなあ、そんなんでよう神さんやってるなあ・・・
    だから、うそじゃないっちゅうねん!!ええかげんにせんと、ワシ、怒るで!!
    そもそも、鼻毛を左右一本ずつ抜いていっていつ起きるか賭けをやろう、って言い出したのは
    お前やんけ!!・・・おう・・・わかったらええねん・・・
    ほんなら約束どおり、『たこ神』の特製巨大たこ焼き100個やで・・・
    届ける?・・・アホ、そんなことしたら怪しまれるやんけ、1時間後に店で待ち合わせじゃ・・・
    しかし、全部で50本以上抜いたなあ・・・ククク・・・
    あいつ、前からニブ男やと思ってたけど、鼻の中まで鈍感やったわ・・・ククク・・・」

しばらくすると、村上さんが、部屋に戻ってきた。
 
 N 「怒ったり笑ったり、なにやら忙しそうな電話でしたね?」
 村 「いや~、そうやねん。ワシら、仲間内で連絡取り合って、いろいろ情報交換してるねんけど、
    マジメさのあまり熱が入りすぎて、ついつい激論を戦わしてまうこともあるんやわ。
    でもまあ、それもこれもみんな、君ら人間たちの幸福のためにやってることやからな・・・」

さっきの電話の内容を僕が聴いていたとは、夢にも思っていない様子だ。

 N 「そうなんですか・・・やっぱり神さんってタイヘンなんですね」
 村 「そうやで。君らの知らんところで、日夜努力してるねんで」
 N 「ふ~ん、それじゃあいろいろ疲れも溜まるでしょうねえ。
    あ!いいこと考えた!! 今日は人間の僕が、神さんのお役に立ちましょう!!」
 村 「な、なんや、急に・・・なにか気持ち悪いなあ・・・」
 N 「なにが気持ち悪いんですか。さあ、まずはマッサージしてあげますよ。
    こっちへ来て寝転んでください」
 村 「いや、まあ、やってくれるって言うんやったら、断る理由もないけど・・・」

そう言って、村上さんは、僕の前でうつ伏せに寝転んだ

  N 「ああ、けっこう肩とか腰がこってますねえ。よほどお疲れなんでしょうねえ」

僕は適当に村上さんの肩や腰を揉むフリをした。

  村 「まあな~・・・これでも結構苦労が多いからな~」
  N 「カラダには気をつけてくださいね、ほんと・・・ところで、村上さん・・・?」
  村 「なんや?」
  N 「村上さんは、神さんの世界では『ミスター・トゥルース』って呼ばれてるそうですね・・・」

村上さんの体がビクッと動いた。

  村 「な・・・なんで、それを・・・?」
  N 「いや~、さっきの電話の話、しっかり聞いちゃいましたよ・・・」

村上さんは、体を起こそうとしたが、僕はそれを上から押さえつけた。

  N 「さて、カラダのこりは、もうとれましたか?」
  村 「とれた・・・もうカンペキにとれました!!ワシ、ちょっと用事があるの思い出したわ。
     せやから、マッサージはもうええで、ほんま・・・」
  N 「マッサージはもう終わったんですけどね・・・」

僕は、今度は村上さんを仰向けにして、馬乗りになった。

  N 「・・・僕が気絶してる間に、伸びた鼻毛を抜いてきれいにしてくださったんでしょ?
     次はそのお礼をしないと・・・」

僕は、ズボンのポケットから、鈍く光るピンセットを取り出した・・・

  村 「いいです、お礼なんて・・・そのお気持ちだけで十分です・・・」
  N 「そんな遠慮するなんて、村上さんらしくないですねえ」
  村 「いや、ワシな・・・神さんの世界では、『ミスター・リザーブ』って呼ばれるほど控えめな
     性格やねん・・・実は誰も呼んでないけど・・・
     だから遠慮します! 遠慮させてください~!!」

村上さんは、力の限り抵抗したが、僕の呪縛から逃れることはできなかった。

その後、鼻毛を全部抜かれた村上さんは、目に涙を浮かべながら部屋を出て行った。


また、元の路線に戻ってしまいました。
ポチッと押してやっていただけると、うれしいです   m(_ _)m

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訪問者 その10
2009/03/09(Mon)
 村 「しかし、君もヒドいことするなあ。なにもノートぶつけんでもええやないか・・・」
顔を濡れたタオルで冷やしながら、村上さんは僕に言った。
 N 「村上さんが悪いんでしょ。仏の顔も三度まで・・・って言葉、知ってますか?」
 村 「何が『仏の顔』やねん、ちょっとからかっただけやがな。ほんま、スケールの小さい
    男やなあ、君は。そんなことやから、すぐにビビッて気絶するんや。
    あれぐらいで気絶するなんて、どんだけチキン・ハートやねん。
    あ!!わかった!!君、前世はきっとニワトリやで。うん、間違いないわ、これは」
 N 「ほんと、好き勝手言ってくれますね・・・」
僕はもう呆れかえってしまい、言い返す気力も失せてしまった。
そして、床に落ちたノートを拾いながら、僕は言った。
 N 「ところで、こんな変わったデザインのノート、よくダ〇ソーで売ってましたね。
    僕もよくダ〇ソーに行くけど、今まで一度も見たことないなあ」
 村 「あのな、言うとくけどそのノートは本物やで。本物の神の世界のノートやで。
    これだけは誤解せんとってや」 
 N 「そんなアホな・・・。神の世界の物が、人間界で売られてるって言うんですか?」
 村 「そうやで。あのな、君も今までこんな経験のひとつやふたつあるやろ・・・」
そう言うと、村上さんは急にまじめな顔になった。
 村 「いつも行く店で、どこにどんな物が置いてあるかよく分かってる・・・でも、ふと棚を見ると、
    新製品でもないのに、今まで見たこともない物が目に留まる・・・。
    あるいは、初めての店でもええわ。べつに今まで興味をもったような類の物でもないのに、
    見てるうちに、どうしても気になって気になって仕方がなくなってくる・・・。
    そして、気づいたらそれを買ってしまってる・・・。
    どや?こんなことって今まで何回かはあったやろ?」
 N 「う~ん、そう言われれば、あったような気はしますね」
 村 「やろ?あのな、そういうのって、たいていは神の世界の物やねん。
    どんな神さんかはわからんけど、それをその人に使ってほしくて、わざわざその人の目に
    留まるようにしてるんやで。
    まあ、君の場合は、ワシが直接持ってきたという珍しいパターンやねんけど」
 N 「へ~、そんなことがあるんですか・・・」
 村 「そうやねん。そして、それを手に入れて使い出すことで、その人の人生は、それまでよりも
    いい方向にちょっとずつ動き出すねん。
    だから、そういう物を手に入れたら、大事にせなあかんねんで」
 N 「う~ん、なんかしっくりこない話ですけど・・・。
    あ、でも、子どもの頃にいつも行ってた文房具屋さんで、衝動的に色鉛筆を買ったことが
    あって・・・」
 村 「ふんふん」
 N 「どうしてだか、今でもよくわからないんですけど、その色鉛筆を見たとたんに、『これで絵を
    描いてみたい』ってものすごく思って・・・」
 村 「それで?」
 N 「少ないお小遣いをはたいてそれを買って、その日から、家でも学校でも絵を描くようになり
    ました」
 村 「それで、なんか変わったか?」
 N 「変わったと言えるのかどうかわかりませんが・・・学校で僕が絵を描いてると、いろんな子が
    見に来るようになって・・・それで今までしゃべったことのなかった子たちとも仲良くなったり
    して・・・」
 村 「つまりは、そういう変化がでてきたっちゅうわけやな?」
 N 「そうですね・・・。そう考えると、あの色鉛筆も・・・」
 村 「どこかの神さんの贈り物やったのかもしれんな」
 N 「なるほどなあ・・・」
 村 「これからも、そういう物にめぐり会える機会はあるで、きっと。
    その機会を逃さんようにするのが、大事なことやで」
僕は、ちょっと村上さんの言ったことを信じる気持ちになった。
そして、丸められたノートをもとに戻すために、また逆方向に丸め始めた。


今日はなにかマジメな話になってしまいました。
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一度は見てみたいもの
2009/03/06(Fri)
一生のうち、ぜひ一度は見てみたいもの・・・。
みなさんにも、いろいろあるのではないかと思います。

僕にもいろいろありますが、まずその筆頭に挙げられるのが、「オーロラ」です。

実際に見たことがないので、どんな感じなのかよくわかりませんが、
こんなふうに見えたらいいなあ、と思って描きました。

(上手に描けていないわりにはかなり苦労しました。今の自分の技量ではこのへんが精一杯・・・)


オーロラ A
オーロラ B

見てくださってありがとうございました。
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訪問者 その9
2009/03/02(Mon)
昨日は、息子の誕生日を祝っていただくコメントをたくさんいただき、とても嬉しかったです。
本当にありがとうございました  m(_ _)m

さて・・・続きです。



 村 「アホ、人聞きの悪いこと言うな。誰が死神やねん」
 N 「え!? だってさっき、『ブロガミ』なんていう神さんはおらんのや、って言ったじゃ
    ないですか!!
    それに、このノート・・・」

だが、村上さんはそれ以上何も言わず、ただニヤニヤ笑っているだけだ。
僕は、慌ててノートの表紙をめくった。

やっぱり・・・。

そこには、やはり僕の名前が書かれてあった。

 N 「やっぱりこのノートに、僕の名前が書かれてあるじゃないですか!!」
 村 「当たり前やん。だってさっきワシが書いたやんか。それがどうしたんや?」
 N 「それがどうしたんや?って・・・。だって、このノートは・・・」
 村 「このノートは・・・何や?」

そう言うと、村上さんは、クックック・・・と笑い始めた。
僕は、ハッとして、今度は表紙を見た。
しかし、それもまた、さっき見たとおりのものであった。
まるで深遠の闇のように真っ黒な表紙・・・ そして、氷を思わせるような白い文字・・・
僕は、その白く浮かび上がった文字を見つめた。

D・・・E・・・S・・・H・・・I・・・N・・・O・・・T・・・E・・・
ん? あれ・・・? なんやろ? なんかおかしい・・・?
DESHI NOTE・・・? DESHI?

 N 「ちがう・・・デ〇ノートとちがう~!!」
 村 「クックック・・・やっとこさ気づいたか・・・やっぱりニブ男やなあ、君」

村上さんは、おかしくてたまらない、というふうに笑っている。

 村 「君、このノート見た瞬間、これをデ〇ノートと勘違いしたやろ・・・クックック・・・
    それでな、ちょっとからかってやろうと思ったんや・・・しかし・・・ククク・・・
    しかし・・・こんなに見事にひっかかってくれるとは・・・
    君、ニブ男やけど、サービス精神は旺盛やなあ・・・」

村上さんは、とうとう我慢しきれなくなって、ギャハハハ・・・と笑い出した。

 N 「え!? からかう・・・? じゃあ、ずっとお芝居してたんですか!?
   僕をだますために!?」
 村 「そういうことや・・・ギャハハハ!!」

村上さんの笑いは止まらない。
僕は、ものすごい脱力感に襲われていた。
しかし、時間が経つとともに、激しい怒りがこみ上げてきた。
そして、例の黒いノートを丸めて、ゴミ箱に叩き込もうとした。

そのとき、村上さんの笑いがピタリと止んだ。
僕は、思わす手を止めて、村上さんのほうを見た。

 村 「ちょっと待ちいな、君」
 N 「何言ってるんですか・・・僕は怒ってるんですよ!!
    神さんが人間をだましていいんですか!? こんな小道具まで使って!!」
 村 「小道具・・・って、そのノートのことか?」
 N 「そうですよ!!」
 村 「それは誤解やわ、君。 それは、君への贈り物なんやで」
 N 「は? 贈り物・・・?」

僕は、もう一度、その表紙の文字を読んだ・・・

 N 「あの・・・『DESHI NOTE』って書いてありますけど・・・何か意味があるんですか?」
 村 「当たり前やん。 君用のノートやから『DESHI NOTE』なんやがな」
 N 「あの、よくわかりませんが・・・」

村上さんは、ヤレヤレというふうに肩を落とした。

 村 「だって、君、ワシの弟子やろが・・・」

はあ? 弟子・・・? 
あ! 弟子用のノートやから 『DESHI NOTE』なのか!・・・って、くだらん!!
くだらなさすぎるやんけ!!

僕は、今度こそ怒りが頂点に達し、再びそのノート丸めた。
そして、それを村上さんの顔面に叩きつけようとした。

 村 「待った!! 君、そのノート粗末にしたら、それこそ恐ろしい天罰が下るで」

僕は、また思わず手を止めた。
 
 村 「それは神の世界の特別なノートなんやで。
    それも、ブロガミの弟子になった者だけしか手にすることができんのや。
    おまけに、今は品薄で、めちゃめちゃ入手が困難やねん。
    君は今日から、ワシに教わったことをそのノートに逐一書いていくんや。
    そのノートには不思議な力があってな・・・思いを込めて書くと、その持ち主の気持ちに
    ちゃんと応えてくれるんやで。
    そして、それをもとにブログを書くことで、君はちょっとずつ成長していくんや。
    ワシはな・・・」

村上さんは、なぜかそこで言葉をつまらせた・・・。

 村 「ワシは・・・君に一人前の立派な人間になってもらいたいんや。
    せやから、神の世界で、必死になってそのノートを探し回ったんやで」
 N 「じゃあ、タコ焼き屋に寄って道に迷ったっていうのも・・・」
 村 「そうや、ウソや・・・。
    なかなか見つからんかったのは、この家じゃなくてそのノートやったんや」
 N 「村上さん・・・ありがとうございます・・・。
    こんな僕のために・・・ほんとうにありがとうございます」
 村 「ええねん、ええねん。だって、人間が幸せになるのを助けるのが神さんの役目やからな。
    ワシは神さんとして、当たり前のことをしただけや・・・」

照れくさそうに笑っている村上さん・・・。
僕は、ノートを丸めてくしゃくしゃにしてしまったことに、すごく大きな罪悪感を感じていた。

なんとか元に戻そうと、今度は逆の方向にノートを丸めようとした。
そのとき、一枚の小さな紙切れが、ノートの間からヒラヒラと床に落ちた。
何だろう、と思いながら僕はそれを手に取った。
「ダ〇ソー」のレシートだった。

僕は、ゆっくりと力を込めて、ノートを丸め直した。
そして、それを村上さんの顔面に思いっきり叩きつけた・・・。


長くなりましたが、今日も読んでくださって、ありがとうございました。
よろしければ、押してやってください  m(_ _)m

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息子の誕生日
2009/03/01(Sun)
今日は、息子の誕生日です。

(ちょっと珍しいことに、うちは家族4人ともが早生まれなんですよ)

早いもので、息子が生まれてもう19年です。
背なんて、もうとっくの昔に抜かされてしまいましたし、ここ数年は知力、体力ともにどんどん
追い越されていってます。
まあ、当たり前のことなんですけどね・・・向こうは上り坂、こっちは下り坂なので。

でも、父親っていうのはおかしなものでして・・・
「息子には自分を追い越してほしい」という気持ちと、
「息子には負けたくない」という気持ちが、その胸に混在しているんですね。

だから、何かをして負けたとき、嬉しさと悔しさを同時に感じるんですが・・・
でも、最近は悔しさのほうがちょっと大きいかも。

基本的には、僕はけっこう負けず嫌いなもので、
負けた相手が息子であっても悔しいんですよね・・・と言うより、
息子であるからこそ悔しいのかな・・・。

今、息子に勝てるものって、何があるんだろう・・・と考えることがあります。
とりあえず、腕相撲(右のみです。左は完敗です)はまだ辛うじて勝てるなあ・・・。
ギターやピアノ、絵なんかの芸術関係は、きっと自分の勝利。
文章を考えるのも、たぶん自分が上。
しかし、もうこのあたりで次が浮かんでこない・・・。

「まあ、能力だけがその人のすべてじゃないわなっ!!」
そう思って、強がっている今日この頃です。



今日は村上さんは出てきません。
「なに~!!ええかげんにせえよ!!」と思われた方も、
息子に免じて、どうか押してやってくださいませ~  m(_ _)m

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